カエルを殺すカビでカエルが絶滅!? | φ(´∀`へ)へ 死ぬまでに何か書いておこう!! (旧 窓際大学院生のたまには真面目に生きよう。)

カエルを殺すカビでカエルが絶滅!?

カエル殺すカビ日本上陸、流行すれば絶滅の危機も

って記事が読売のwebにあったんですが…………


はい、

この記事書いた人は科学オンチですね。

あるいは、一般人なんてバカだから、絶滅という言葉のほうがインパクトがあるから、使用しようと思ったんですね、きっと。

本文に、絶滅なんて言葉は、一つも出こないので、後者のような気もします。

(まぁ、カエルが嫌いな佐和にとっては、あの醜悪なる悪魔の生物はぜひ絶滅して欲しいのですが、大学内ではあまり大きな声で言えません。アフリカツメガエルはモデル生物ですからね)


基本的に、生物は細菌やウイルスの感染症だけでは絶滅しないと言われているんですよね。


その有名な例がオーストラリアのウサギです。


オーストラリアのウサギは、イギリス人がハンティング目的で持ち込んだと言われています。このウサギは天敵がいなかったので、河口湖のブラックバスやブルーギルのように大量繁殖し、農業に打撃を与えるほどになりました。困った人々は、ウサギに確実に感染し、ウサギだけが死ぬウイルスをばら撒きました

ウイルスは、瞬く間に広まり次々とウサギは死んでいき、ウサギは絶滅したかに思えました。しかし、ウサギは生き残り、絶滅をまぬがれたのです。

そのため、いまもオーストラリアに存在し続けています。


このように、生物は未知のウイルスや細菌にさえ抵抗力を持つんです。だから、普通は絶滅しないんです。

(絶滅しないことと、死ぬ個体がたくさんあるということとはもちろん違うよ)


そもそも、多くの生物がオスとメスに別れたのは、個体差を出して、上記のような、ある種のカタストロフィから種を保存するのに適していたからなんですよね。

よく大腸菌をはじめとした菌は自身をコピーするだけだと一般には思われているみたいですが、あいつらだって、他人の遺伝子を取り込んで組換えたりしますから。

(だから、多剤耐性菌が生まれるんですよね。プラスミド外に出したり、入れたりして)


ということで、この読売の記事の見出しは間違いですね。

(と書いちゃったんですけど、WWFのページを見ると、この菌だけで絶滅するとは書いてませんが、このカビで絶滅しやすくなるよ、というニュアンスが感じられます。ということで、佐和の文章だけだと誤解を招く恐れがあるかなぁと思ったり。けど、細菌やウイルスだけでは普通、絶滅する分けないと思ったり。そんなわけで、佐和の言っていること違うだろと思ったら、コメント欄に意見書いてくだされ)